Return-pathとは?役割とメリットをわかりやすく解説

Return-pathとは?役割とメリットをわかりやすく解説

(※この記事は、2023年5月24日に更新されました。)

メールマーケティングではIPレピュテーション(送信者評価)が重要と言われていますが、エラーメール率が高いとIPレピュテーションは低下してしまいます。

Return-Pathを適切に設定することでマーケティングメールの信頼性を維持することができます。

本記事では、Return-Path の役割や注意点を解説します。

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Return-Pathとは何か?


return-pathとは何か?

Return-Pathはメールが送信者に配信できなかった場合にそのことを通知するメールを送るための返送先アドレス、戻り道を指します。

送信者のアドレスには、「Return-Path(エンべロープFrom)アドレス」と「ヘッダFromアドレス」の2種類があります。

この2つはそれぞれ、手紙の封筒(メールヘッダ情報)と便箋に例えられます。

1)Return-Pathアドレス(エンベロープFrom)

封筒またはメールヘッダ情報に記載されている差出人メールサーバーアドレスのことです。

メールヘッダの中にはメールサーバー送信者と受信者などが記載されています。

2)ヘッダFromアドレス

便箋(メールソフトで確認できる情報)に記載されている差出人アドレスのことです。

便箋にはメールアプリ送信者・宛先・件名・メール本文が記載されています。

しかし、Return-Pathは差出人のメールサーバーが指定するメールアドレスなので、差出人が意図的に設定を変更しない限りはヘッダFromアドレスとReturn-Pathアドレス(エンベロープFrom)は同一のものになります。

ヘッダ情報の確認方法はメールソフトによって違います。

参考:Eメールヘッダ情報の確認方法

Reply-Toとの違いは?


メールヘッダの中には、Return-pathとは別にReply-Toという返信先情報も記載されています。

Return-pathは、メールの送信者にメール送信が失敗したことを伝える際の返信先ですが、Reply-Toには、メール受信者がメールを返信する際の返信先メールアドレスが記載されています。

そのため、Reply-ToとReturn-pathは同じである必要はないです。

例)return-path: bounces@bounce.mailertogo.co.jp

Reply-To: reply@mailertogo.co.jp

Return-Pathを指定するメリット2つ


Return-Pathを指定するメリット2つ

営業などで大規模メーリングリストにメールを送る際には、メールが受信者に届かずバウンスメールが大量に発生する可能性があります。

Return-Pathにメールが届かなかった際の返送先を指定することで、メール送信が失敗したメールの管理やメールの信頼性維持に役立てることができます。

1)エラーメールが管理しやすくなる


送信したメールがバウンスメールとなって返ってきた場合には、必要に応じてメーリングリストから該当のメールアドレスを削除しましょう。

【2種類のバウンスメール】

  1. ハードバウンス:宛先アドレスの誤字やアドレス変更など、恒久的な原因によるもの

ハードバウンスのアドレスはこの先受信されることはないため、メーリングリストからは直ちに削除します。

  1. ソフトバウンス:添付の不備やファイルサイズオーバー、受信先のメールボックスがいっぱいになっているなど、一時的な原因によるもの

ソフトバウンスの場合は、次回送信時に一時的なエラーが解消されている可能性があるためすぐさまメーリングリストから削除する必要はありません。

しかし、長期間放置されているメールアドレスではメールボックスの容量オーバーなどのエラーが解消される見込みが薄いため、複数回ソフトバウンスが続いた場合は該当のアドレスはメーリングリストから削除しましょう。

2) メールの信頼性を担保する


受信先メールサーバーはReturn-PathアドレスとヘッダFromアドレスのドメインで認証を行なっています。

2つのアドレスの整合性を保ち、適切に設定を行うことで送信したメールがスパムメールでないことを証明することができます。

また、メールマーケティングを複数の送信者で行う際に各々のメーラを利用すると同じ会社から違うメールアドレスからDMが届くことになり、メールを受け取った側は混乱してしまいます。

ヘッダFromアドレスを固定することで受信者にDMへの不信感をもたれづらくなるというメリットもあります。

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Return-Pathを設定する際の注意点2つ


Return-Pathを設定する際の注意点2つ

Return-Pathを設定する際の注意点について解説します。

1)なりすましメールと間違われてしまうケースがある


ヘッダFromアドレスとReturn-Pathアドレスに別ドメインを設定してしまうと、なりすましメールとして扱われてしまいます。

迷惑メール配信者は送信元偽装のために、ヘッダFromアドレスを詐称しているケースが多くあります。

Return-Pathが不正でなければ、ヘッダFromアドレスの情報を不正なものに書き換えてしまってもメールを送ることができてしまうためです。

そういった背景から、各種メールサーバーではヘッダFromとReturn-Pathのドメインが異なっているメールは悪質なスパムメールとして迷惑メールボックスに入れるという措置をとっています。

2)メールボックスが溢れてしまうケースがある


メーリングリストのサイズや送信するメールの内容によっては、数百件以上のバウンスメールが返る可能性があります。

これらのメールがすべてReturn-Pathアドレスに返って来ると、Return-Path設定先の受信ボックスが容量オーバーになってしまいます。

メールマーケティングを行う際のメールサーバは、さまざまな規模に対応したメールサーバを探しましょう。

Mailer To GoでのReturn-Path設定でIPレピュテーション管理


Return-Pathを正しく利用し効果的なメールマーケティングを

このようにバウンスメールの管理を怠るとIPレピュレーションが低下し、メールの開封率が低下してしまいます。

herokuで使えるメールサーバ「Mailer To Go」は、

・ヘッダFromアドレスとReturn-Pathアドレスを別々に設定することが可能

・メールサーバが自動でスケーリングされるため、容量オーバーの心配が不要

です。

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